LTspice入門:シンボルの編集メニュー

LTspiceのシンボル編集メニューを今回は取り上げたいと思います。

Undo/Redo

“Edit”→”Undo”で、操作の取り消しができます。

(Edit→Undo)
ltsp_win_sym_edit_undo_1

“Edit”→”Redo”で取り消した操作のやり直しが行えます。

(Edit→Redo)
ltsp_win_sym_edit_redo_1

シンボル属性の設定

“Edit”→”Attributes”→”Edit Attributes”でシンボルの属性設定が行えます。

(Edit→Attributes→Edit Attributes)
ltsp_win_sym_edit_att_edit_1

“Symbol Attribute Editor”が表示されます。”attribute”項目に対して、”value”に値を記入していきます。

(Symbol Attribute Editor)
ltsp_win_sym_edit_att_edit_2
以下の様な属性を設定する事ができます。

Prefix:
接頭辞でR、L、C、M、Xなどデバイスに対応したものを指定します。接頭辞は通常のSPICEに準じます。
SpiceModel:
Netlistに記述される第1の要素です。インクルードするSPICEモデルファイル(.lib)を指定しますが、通常は空白となっている事も多いです。
Value:
Netlistに記述される第2の要素です。
Value2:
Netlistに記述される第3の要素で、更なる情報を渡す場合に使用します。基本的には、この属性を使用すると回路図上に置かれたシンボルを右クリックしても、”Component Attribute Editor”が起動しなくなり編集ができなくなります。従ってリニアテクノロジー提供のコンポーネントは、Value2に値が入っている事があります。
SpiceLine:
Netlistに記述される第4の要素です。”Value”以外の情報の受け渡しに使用します。
SpiceLine2:
Netlistに記述される第5の要素で”SpiceLine”と同様ですが、受渡し(記述)の順番は後になります。
Description:
“Select Component Symbol”メニュー(シンボルブラウザ)で、この説明が表示されます。
ModelFile:
ライブラリをインクルードする場合、そのファイル名を指定します。

上記の属性設定により、生成されるNetlistの形式が異なります。また例外や制約などもありますので、別の機会に詳しく説明したいと思います。

属性をシンボルに表示する

“Edit”→”Attributes”→”Attribute Window”で行います。

(Edit→Attributes→Attribute Window)
ltsp_win_sym_edit_att_win_1

“Attribute Window to Add”メニューが表示されます。シンボルに表示できる属性のリストが表示されます。

(Attribute Window to Add)
ltsp_win_sym_edit_att_win_2
次の属性をシンボルに配置して表示させる事ができます。
InstName:
回路図に配置した場合のインスタンス名です。(例ICの場合のUなど)
Type:
シンボルあるいは階層シンボルに対応する回路図の名前です。
SpiceModel:前述のSpiceModelです。
Value/Value2:前述のValue/Value2です。
SpiceLine/SpiceLine2:前述のSpiceLine/SpiceLine2です。

表示させる属性を左クリックして”OK”ボタンをクリックします。

(シンボルに表示する属性を選択)
ltsp_win_att_win_add_1
シンボル中に属性を配置できるモードになるので、配置位置で左クリックして確定します。配置した属性は右クリックで編集できます。また他のオブジェクトと同様に移動や削除をする事ができます。

ピンの追加と設定

“Edit”→”Add Pin/Port”でピンの追加を行う事ができます。

(Edit→Add Pin/Port)
ltsp_win_sym_edit_addpin_1

“Pin/Port Properies”メニューが表示されます。

(Pin/Port Properties)
ltsp_win_sym_edit_addpin_2
次の設定項目があります。
Label:ピンのラベル名
Netlist Order:Netlistのピン番号
Pin Label Justification:
TOP,LEFT,RIGHT,BOTTOM,NONEの5通りから選択します。
Vertical Text:文字を縦書きにする場合チェックします。
Offset:オフセット位置

上記の項目の中で一番大切なのは、Netlist Orderです。これはSPICEのNetlistのピン番号なので、対応する回路図やモデルと一致している必要があるので十分注意しましょう。

移動やその他の編集

シンボル中のオブジェクトは、移動やコピーが行えます。

移動
“Edit”→”Move”で移動が行えます。移動モードになるので、対象物を左クリッックして指定します。その後マウスを移動した後、再び左クリックして位置を確定します。

(Edit→Move)
ltsp_win_sym_edit_move_1

ドラッグ
“Edit”→”Drag”でドラッグが行えます。ドラッグモードになるので、対象物を左クリッックして指定します。その後マウスを移動した後、再び左クリックして位置を確定します。

(Edit→Drag)
ltsp_win_sym_edit_drag_1

回転と反転
移動あるいはドラッグ操作中は、回転と反転が行えます。
“Edit”→”Rotate”で回転、”Edit”→”Mirror”で反転になります。

(Edit→Rotate)
ltsp_win_sym_edit_rotate_1

(Edit→Mirror)
ltsp_win_sym_edit_mirror_1
またショートカットキーでも、回転と反転を行う事ができます。

削除
“Edit”→”Delete”を選択します。削除モードにはいるので、対象を左クリックすると削除が行えます。

(Edit→Delete)
ltsp_win_sym_edit_del_1

コピー
“Edit”→”Duplicate”で行います。選択後、コピーモードになるので対象を左クリックします。その後、配置したい場所で再び左クリックするとコピー対象がペーストされます。

(Edit→Duplicate)
ltsp_win_sym_edit_dup_1

→その他のLTspice関連情報

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