LTspice入門:Mac版シンボルの編集メニュー

Mac版LTspiceのシンボル編集メニューを今回は取り上げたいと思います。

Undo/Redo

MacのメニューバーからUndo/Redoが行えます。”Edit”→”Undo”あるいは”Redo”で、操作の取り消し、やり直しができます。

(Menubar→Edit)
ltsp_mac_sym_mnubar_edit_1

また右クリックで表示されるメニューでも、Undo/Redoを行う事ができます。

(R Click→Undo)
ltsp_mac_sym_undo_1

(R Click→Redo)
ltsp_mac_sym_redo_1

移動やその他の編集

シンボル中のオブジェクトは、移動やコピーが行えます。操作は、右クリックで表示されるポップアップメニューから行えます。

移動
“Right Click”→”Move”で移動が行えます。移動モードになるので、対象物を左クリッックして指定します。その後マウスを移動した後、再び左クリックして位置を確定します。

(R Click→Move)
ltsp_mac_sym_move_1

ドラッグ
“Right Click”→”Drag”でドラッグが行えます。ドラッグモードになるので、対象物を左クリッックして指定します。その後マウスを移動した後、再び左クリックして位置を確定します。

(R Click→Drag)
ltsp_mac_sym_drag_1

回転と反転
移動、ドラッグ、コピー&ペースト時は、オブジェクトを回転あるいは反転する事ができます。ショートカットキーの”command+R”で回転、”coomand+E”で反転します。

削除
“Right Click”→”Delete”を選択します。削除モードにはいるので、対象を左クリックすると削除が行えます。

(R Click→Delete)
ltsp_mac_sym_del_1

コピー
“Right Click”→”Duplicate”で行います。選択後、コピーモードになるので対象を左クリックします。その後、配置したい場所で再び左クリックするとコピー対象がペーストされます。

(R Click→Duplicate)
ltsp_mac_sym_del_1

ピンの追加と設定

右クリックで表示されるメニューでピンの追加が行えます。
“Right Click”→”Add Pin”でピンの追加を行う事ができます。

(R Click→Add Pin)
ltsp_mac_sym_addpin_1

“Edit Pin/Port Properties”メニューが表示されます。

(Edit Pin/Port Properties)
ltsp_mac_sym_addpin_2
次の設定項目があります。
Label:ピンのラベル名
Netlist Order:Netlistのピン番号
Pin Label Justification:
TOP,LEFT,RIGHT,BOTTOM,NONEの5通りから選択します。
Vertical Text:文字を縦書きにする場合チェックします。
Offset:オフセット位置

また”Right Click”→”View”→”Pin Table”を選択すると、Netlist (Pin) Order(ピンの順番)とピンの名前を確認する事ができます。

(R Click→View→Pin Table)
ltsp_mac_sym_view_pintable_1

“Pin List/Netlist Order”メニューが表示されます。

(Pin List/Netlist Order)
ltsp_mac_sym_view_pintable_2
ピンの名前とNetlist (Pin) Orderの関係が表示されます。Netlist (Pin)Orderは、SPICEのNetlistのピンの順番なので、対応する回路図やモデルと一致している必要があるので十分注意しましょう。

シンボル属性の設定

シンボルの属性設定は、右クリックで表示されるポップアップメニューから行えます。”Right Click”→”View”→”Attribute Table”を選択します。

(R Click→View→Attribute Table)
ltsp_mac_sym_view_atrtable_1

“Attribute Editor”が起動します。

(Attribute Editor)
ltsp_mac_sym_view_atrtable_2
以下の様な属性を設定する事ができます。

Prefix:
接頭辞でR、L、C、M、Xなどデバイスに対応したものを指定します。接頭辞は通常のSPICEに準じます。
SpiceModel:
Netlistに記述される第1の要素です。インクルードするSPICEモデルファイル(.lib)を指定しますが、通常は空白となっている事も多いです。
Value:
Netlistに記述される第2の要素です。
Value2:
Netlistに記述される第3の要素で、更なる情報を渡す場合に使用します。基本的には、この属性を使用すると回路図上に置かれたシンボルを右クリックしても、”Component Attribute Editor”が起動しなくなり編集ができなくなります。従ってリニアテクノロジー提供のコンポーネントは、Value2に値が入っている事があります。
SpiceLine:
Netlistに記述される第4の要素です。”Value”以外の情報の受け渡しに使用します。
SpiceLine2:
Netlistに記述される第5の要素で”SpiceLine”と同様ですが、受渡し(記述)の順番は後になります。
Description:
“Select Component Symbol”メニュー(シンボルブラウザ)で、この説明が表示されます。
ModelFile:
ライブラリをインクルードする場合、そのファイル名を指定します。

上記の属性設定により、生成されるNetlistの形式が異なります。また例外や制約などもありますので、別の機会に詳しく説明したいと思います。

属性をシンボルに表示する

Mac版のLTspiceでシンボル中に属性を表示させたい場合は、”Attribute Editor”の”Vis.”(Visible)をクリックします。クリック後に表示されるメッセージに対して”Yes”を選択すると、属性をシンボルに配置するモードになるので、配置したい位置で左クリックします。
また配置後は、オブジェクトを右クリックすれば設定の変更が可能です。移動や削除については、通常のオブジェクトと同様の手順で行えます。

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