今回から、Jw_cadでCNC工作向けの設計を行う場合の詳細について説明していきたいと思います。
CNC工作では、使用する切削工具の径が判らないと軌跡切削しか行うことが出来ません。しかし決まった寸法の形状に仕上げるには形状切削を行う必要があります。
軌跡切削
CNCフライスに動作軌道を与えると下図の様に切削工具の径ΦDの幅で切削されます。
構造上の動きとしては、軌跡に沿って切削工具径の溝が出来ていく事が基本となります。すなわち少なくとも切削工具の径が判らないと形状加工をする事が出来ません。
形状切削
上記の様にハードウエアの動作としては、軌跡にそって切削工具径の幅の溝が掘られるだけですが、以下の情報があれば形状切削が可能となります。
1) 切削工具の径ΦD
2)切削溝に対して仕上がりで残す製品側が、どちらかの情報
つまり下図の様に、製品側でない方に、ΦD/2だけ軌跡をオフセットすれば形状切削が可能になります。
(水色の領域が製品側)
まとめ
Jw_cadを使用してCNCフライス用のNCデータを作成するには、以下のステップで設計していく事になります。
1) 仕上がりの図面を引く
2) 使用工具のΦD/2だけオフセットした軌跡を作図する
3) オフセット方向は、製品の仕上がり形状から判断する
なお一本の工具で加工できない場合は、工具の分だけ(2)の軌跡が必要になります。
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