Mac版LTspiceのディスクリート標準ライブラリ編集方法を取り上げたいと思います。
ディスクリート標準ライブラリ
Mac版LTspiceの標準ライブラリは、下記のディレクトリに置かれています。
/Users/User_Name/Library/Application Support/LTspice/lib/cmp/
(モデルライブラリ)
ライブラリファイルは、受動部品がデータベース形式で、その他はSPICEモデル形式です。
受動部品のライブラリ
standard.bead:フェイライト・ビーズ
standard.cap:容量
standard.ind:インダクタ(コイル)
standard.res:抵抗
半導体のライブラリ
standard.bjt:バイポーラ・トランジスタ
standard.dio:ダイオード
standard.jft:JFET
standard.mos:MOSトランジスタ
ライブラリファイルは、LTspiceのメニュー”File”→”Open…”から開くことができます。なおFinderなどでファイルをダブルクリックしてもLTspiceが起動して開く事ができます。
データベース形式のライブラリ編集
データベース形式のライブラリファイルを開くと下図のように表示されます。
右クリックするとポップアップメニューが表示されます。
(R Click)
以下の編集メニューがあります。
Cut:現在の行の部品をカットします。
Copy:現在の行の部品をコピーします。
Paste:現在の行に部品をペーストします。
Sort+Unique:部品の重複を整理してソートします。
Mac版LTspiceの場合は最終行が空いているので、ここに記入すれば、ライブラリに部品を追加する事ができます。また追加も編集も選択行の項目をクリックすれば直接編集する事ができます。
フィライト・ビーズのライブラリ
(standard.bead)
以下の設定項目があります。
L[μH]:インダクタ値
Manufacturer:メーカー
Part No.:型番
Ipk[A]:ピーク電流
Rser[Ω]:直列抵抗
Rpar[Ω]:並列抵抗
Cpar[pF]:並列容量
容量のライブラリ
(standard.cap)
Cap[μF]:容量値
Manufacturer:メーカー
Part No.:型番
type:容量の種類
Voltage[V]:定格電圧
Irms[A]:交流定格電流
Rser[Ω]:直列抵抗
Lser[nH]:直列インダクタ
インダクタのライブラリ
(standard.ind)
以下の設定項目があります。
L[μH]:インダクタ値
Manufacturer:メーカー
Part No.:型番
Ipk[A]:ピーク電流
Rser[Ω]:直列抵抗
Rpar[Ω]:並列抵抗
Cpar[pF]:並列容量
抵抗のライブラリ
(standard.res)
以下の設定項目があります。
R[Ω]:抵抗値
Manufacturer:メーカー
Part No.:型番
Power[W]:定格電力
Tolerance[%]:精度
(備考)抵抗は、Mac版の回路図からは指定が出来ない様です。方法が見つかりましたらアップデートいたします。
SPICEモデル形式のライブラリ編集
バイポーラ・トランジスタ、ダイオード、JFET、MOSのライブラリは、SPICEモデル形式です。LTspiceあるいは、テキストエディターでファイルを開いて編集していきます。部品を追加したい場合は、SPICE形式のモデルを記述すれば、部品の追加登録ができます。
バイポーラ・トランジスタのライブラリ
ダイオードのライブラリ
JFTのライブラリ
MOSトランジスタのライブラリ
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