Eagle Ver.7のDRCについて解説します。
DRC(Design Rule Check)とは、配線間隔等を始めとする基板製造のデザイン・ルールを守ってボードが設計されているかチェックする検証です。
DRCの実行
ボード図ウインドウの左下のDRCボタンをクリックすると、デザイン・ルール・チェックを開始する事が出来ます。
DRCのメニューが表示されます。設定項目は、幾つかのタブに分類されており、細かい設定が可能ですが、各タブの設定については次節で解説します。DRC検証を開始するには、ウインドウ下部にあるCheckボタンをクリックします。
DRC検証が終了し、エラーが発見されるとエラーリストのウインドウが表示されます。
エラー項目をマウスでクリックします。
ボード図ウインドウ上でエラー箇所が表示されます。
各エラーを修正して、再度DRCを実行します。エラーがなくなると、エラーのリスト表示ウインドウは現れず、ボード図ウインドウの下部に、DRC: No errorsと表示されます。
以上でDRCによるボード図の検証作業は終了です。
DRCの設定
DRCを行うには、各種ルール設定を行っておく必要があります。DRCの設定メニューは、幾つかのタブに分かれているので、順番に説明していく事にします。
Fileタブ
デザイン・ルールの設定は、
・ファイルへ保存
・ファイルから読み込み
する事が出来ます。このタブでは、それらの操作を行います。
他のタブが実際のルール・チェック項目になります。
Layersタブ
レイヤー関連の設定を行います。
Clearanceタブ
配線―配線間や配線―パッド間の間隔などのルール設定を行います。
Distanceタブ
配線―基板外周間やドリル穴間の距離等を設定します。
Sizesタブ
最小配線幅や最小のドリル穴径等を設定します。
Restringタブ
ビア関連の設定を行います。
Shapesタブ
パッド形状等の設定を行います。
Supplyタブ
ベタ・パターン中にあるパッド等の周りのパターン抜き設定を行います。
Masksタブ
ソルダー(クリーム)マスクやレジスト(ストップ)マスク関連の設定を行います。
Miscタブ
その他の設定を行います。
以上がDRCの設定メニューですが、一から全てルール設定せず、次項の様な対応をする事が多いです。
実際の運用
DRCの設定項目は非常に多いので、実際は次の様に運用する事をお薦めします。
(1)基板屋さん提供の設定ファイルで設定する。
EagleのDRC設定用ファイルが多くの基板屋さんから配布されているので、これを入手して、”File”タブから読み込みます。
(2)上記(1)のファイルを必要に応じて変更する。
幾つかの基板屋さんに発注できる様に共通化したルールなどを作成したい場合は、元となるDRC設定ファイルを必要に応じて編集し、”File”タブで自分用のルールとして保存し使用していきます。
まず自分が良くつかう基板屋さんの設定フィイルあるいは、似たデザイン・ルールの基板屋さんが提供するEagleの設定ファイルを入手して、これを修正するのが良いでしょう。
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