オリジナルマインドのKitMill AST200は、鋼材も加工が可能なCNC加工機で、同社のハイエンドモデルの位置づけです。
なお、オリジナルマインドは個人向けCNCなどを製造販売していますが、ご存じない方は、記事「ものづくりの楽しさと夢を提供するオリジナルマインド」も是非ご一読ください。
これまで、個人でも手が出しやすく鋼材の加工もできるCNCは、ほとんどありませんでした。価格以外にも狭いワーキングスペースに設置するのが難しいなどハードルが幾つもありましたが、この製品は、同社の長年のノウハウから導き出された、それらの課題に対する答えと言えるでしょう。
KitMill AST200の主な仕様
KitMill AST200の主な仕様を見ていく事にしましょう。
Kit Mill AST200:主な仕様
価格(税込):638,000円
ストローク:X軸=215 Y軸119 Z軸=103 mm
重量:67kg
ツールチャック:コレットチャック
対応シャンク径:Φ3、Φ4、Φ6(ご購入時に選択)
定格回転数:5,500r/min(標準)
最大送り速度:
XY軸:15mm/s
Z軸:7mm/s
分解能:1.25μm
加工材:鋼材まで可能
他に必要なもの
USBポート搭載パソコン、CADソフトウェア、CAMソフトウェア
(注)価格は、2014年9月現在のもの
このモデルは、フレーム全体に鋳鉄を、スピンドルに高出力のモーターを採用したことで、鋼材の切削が可能になっています。重量は67kgとシリーズ中で最大ですが、フレーム剛性を達成しつつ良く抑え込んだと言えるでしょう。
持ち運びに関しても、大きく3つの部品に分解して各々持ち運べる重さにできる等、随所に工夫が見られます。またラインナップ中最大のZ軸ストローク103 mmを持っていますので、深い部品の切削が可能です。
お薦めポイント
金属加工がメインで鋼材の部品切削を行いたい人にお薦めのモデルになります。テーブルがTスロット仕様で、クランプやバイスなど一般に販売されている工具を使用できる点が評価できます。鋼材を加工するのに十分な剛性とパワーを兼ね備えていますが、卓上に置けるほどの小型化を達成しています。
60万円台という価格は、少々高めかも知れませんが、仕様や構造を見ると仕方がなかった様にも思えます。これは感覚的な話となりますが、仕様や構造はさておき、50万円を超えると、やはり製品の売れ行きは悪くなると思います。
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