LTspiceで自分オリジナルのシンボルを新規作成する方法を今回は説明します。
新規シンボルファイルの作成と保存
“File”→”New Schematic”を選択して、新規シンボルファイルを作成します。
“Untitled”という仮の名前が付きますので、”File”→”Save As”で任意の名前をつけて保存しておきます。ここでは例として、”my_opamp_2″の名前で保存しています。
(Save As)
この”Save As”はシンボル完成後でも構いませんが、時間の都合で作業を中断する場合などもありますので、最初に目的のファイル名で保存しておく事をお薦めします。
シンボルの作図
今回の例では、以前の記事「LTspice入門:シンボル作成例〜既存シンボルから作成」で作成した”my_opamp_1″とほぼ同等の”my_opamp_2″を一から作っていく事にします。これらは通常良く見るオペアンプのシンボルです。
まず”Edit”→”Line”でオペアンプの外形を作図していきます。左クリックで線分の頂点を指定します。
終点を左クリックで指定します。右クリックかEscで線分を作図するモードから抜ける事ができます。
線の作図を繰り返して、シンボルの外形を完成させます。
(Symbol View)
直線だけでなく四角形や円弧も使ってシンボルを作成できます。なお作図方法や編集方法は、この記事の最後にあるリンク先にまとめてありますので、そちらを参照して下さい。
ピンの配置
ピンの配置をしていきます。”Edit”→”Add Pin/Port”を選択します。
“Pin/Port Properties”メニューが表示されます。
(Pin/Port Properties)
以下の設定項目を設定します。
Label:任意のピン名を記入します。
Netlist Order:
モデルやサブサーキットのピン順に対応した値を設定します。
Pin Label Justification:
TOP,LEFT,RIGHT,BOTTOM,NONEの5通りから選択します。
Vertical Text:文字を縦書きにする場合チェックします。
Offset:オフセット位置
設定後”OK”ボタンをクリックすると、ピンを配置するモードになります。
配置位置で、左クリックをすると確定します。
同じ手順で全てのピンを配置していきます。この例では、”Pin Label”は非表示にしてあります。
(Symbol View)
この他にもテキストや属性表示を配置できるので、必要に応じて、それらを置いて仕上げていきます。
テキストの配置
シンボル中にテキストを配置する事も可能です。”Draw”→”Text”を選択します。
“Edit Text on the Symbol”メニューが表示されるので、入力欄に任意の文字列を記入し、”OK”ボタンをクリックします。
文字列を配置するモードに入るので、配置位置で左クリックします。
(Place Text)
この例では、+と-を配置してみました。
シンボル属性の設定
シンボルの属性を設定します。”Edit Attribute”→”Edit Attributes”を選択します。
(Edit→Attributes→Edit Attributes)
“Symbol Attribute Editor”が表示されます。必要に応じて、”attribute”に対応する”value”を記入していきます。
この例では、”Prefix”の値を”X”、”Value”の値を”my_opamp_2″に設定してみます。
(Symbol Attribute Editor→Value)
なお”Symbol Attribute Editor”による設定は、目的によって異なり、難しい点が幾つかあるので別の機会に詳しく説明したいと思います。
属性の表示
属性はシンボル中に表示する事が可能です。”Edit”→”Attributes”→”Attribute Windows to Add”を選択します。
(Edit→Attributes→Attribute Window)
“Attribute Window to Add”メニューが表示されます。表示したい属性を選択して”OK”ボタンをクリックします。
属性表示を配置するモードになるので、左クリックで位置を確定します。
この例では、”InstName”を表示させています。下図の”Unnn”が”InstName”です。
シンボルが完成したら、”File”→”Save”で保存しておきます。
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