LTspice入門:Mac版シンボル作例〜新規作成

Mac版LTspiceで自分オリジナルのシンボルを新規作成する方法を今回は説明します。

新規シンボルファイルの作成と保存

メニューバーの”File”→”New”→”New Schematic”を選択して、新規シンボルファイルを作成します。

(File→New→New Symbol)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_1

“Untitled”という仮の名前のファイルが作成されます。

(Untitled Symbol)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_2

“File”→”Save As”で任意の名前をつけて保存しておきます。ここでは例として、”my_opamp_2″の名前で保存しています。

(Save As)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_3
この”Save As”はシンボル完成後でも構いませんが、時間の都合で作業を中断する場合などもありますので、最初に目的のファイル名で保存しておく事をお薦めします。

シンボルの作図

今回の例では、以前の記事「LTspice入門:シンボル作成例〜既存シンボルから作成」で作成した”my_opamp_1″とほぼ同等の”my_opamp_2″を一から作っていく事にします。これらは通常良く見るオペアンプのシンボルです

右クリックで表示されるメニューの”Draw”→”Line”でオペアンプの外形を作図していきます。左クリックで線分の頂点を指定します。

(Draw→Line)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_4

始点と終点を左クリックで指定します。右クリックかescで線分を作図するモードから抜ける事ができます。

(Place Line)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_5

線種”Line Style”は作図した線を右クリックすると設定できます。

(Line Style)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_6

ドロップダウンリストから任意の線種を選択します。

(Line Style→List)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_7

この例では、”Solid”を選択しました。

(Line Style = Solid)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_8

線の作図を繰り返して、シンボルの外形を完成させます。

(Symbol View)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_9
直線だけでなく四角形や円弧も使ってシンボルを作成できます。なお作図方法や編集方法は、この記事の最後にあるリンク先にまとめてありますので、そちらを参照して下さい。

ピンの配置

ピンの配置をしていきます。右クリックで表示されるメニューの”Add Pin”を選択します。

(Add Pin)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_10

“Edit Pin/Port Properties”メニューが表示されます。

(Edit Pin/Port Properties)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_11
以下の設定項目を設定します。
Label:任意のピン名を記入します。
Netlist Order:
モデルやサブサーキットのピン順に対応した値を設定します。
Pin Label Justification:
TOP,LEFT,RIGHT,BOTTOM,NONEの5通りから選択します。
Vertical Text:文字を縦書きにする場合チェックします。
Offset:オフセット位置

設定後”OK”ボタンをクリックすると、ピンを配置するモードになります。

(Symbol View)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_12

配置位置で、左クリックをすると確定します。

(Symbol View)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_13

同じ手順で全てのピンを配置していきます。この例では、”Pin Label”は非表示にしてあります。

(Symbol View)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_14

全てのピンを配置後、右クリックで表示されるメニューの”View”→”Pin Table”を選択します。

(View→Pin Table)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_15

“Pin List/Netlist Order”が表示されます。

(Pin List/Netlist Order)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_16
“Pin Name”と”Netlist Order”の組み合わせがあっているか確認します。

シンボル属性の設定

シンボルの属性を設定します。右クリックで表示されるメニューの”View”→”Attribute Table”を選択します。

(View→Attribute Table)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_17

“Attribute Editor”が起動するので、必要に応じて、”attribute”に対応する”value”を記入していきます。

(Attribute Editor)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_18

この例では、”Prefix”の値を”X”、”Value”の値を”my_opamp_2″に設定してみます。

(Attribute Editor→Value)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_21
なお”Symbol Attribute Editor”による設定は、目的によって異なり、難しい点が幾つかあるので別の機会に詳しく説明したいと思います。

テキストの配置

シンボル中にテキストを配置する事も可能です。右クリックで表示されるメニューの”Draw”→”Text”を選択します。

(Draw→Text)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_22

文字列を配置するモードに入るので、配置位置で左クリックします。

(Symbol View)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_23
この例では、+と-を配置してみました。

属性の表示

属性はシンボル中に表示する事が可能です。右クリックで表示されるメニューの”View”→”Attribute Table”を選択します。”Attribute Editor”が表示されるので、シンボル中に表示したい項目の”Vis.”欄を左クリックします。

(Attribute Editor)
ltsp_mac_sym_vis_1

“Vis.”欄に”X”のチェックが入り、シンボル中にも表示されます。属性の表示は、他のオブジェクト同様に移動など編集が可能です。

(属性の表示)
ltsp_mac_sym_vis_2

全ての編集が終わりシンボル作成が完了したら、”File”→”Save”で上書き保存します。

(File→Save)
ltsp_mac_mksym_myopamp2_24

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