LTspiceのディスクリート標準ライブラリ編集方法を取り上げたいと思います。
ディスクリート標準ライブラリ
LTspiceの標準ライブラリは、下記のディレクトリに置かれています。
C:\Program Files\LTC\LTspiceIV\lib\cmp
(ライブラリファイル)
ライブラリファイルは、受動部品がデータベース形式で、その他はSPICEモデル形式です。
受動部品のライブラリ
standard.bead:フェイライト・ビーズ
standard.cap:容量
standard.ind:インダクタ(コイル)
standard.res:抵抗
半導体のライブラリ
standard.bjt:バイポーラ・トランジスタ
standard.dio:ダイオード
standard.jft:JFET
standard.mos:MOSトランジスタ
ライブラリファイルは、LTspiceのメニュー”File”→”Open…”か、”Open”アイコンから開くことができます。”Open an existing file”メニューの「ファイルの種類」は、”Discrets”にしておきます。なお半導体のライブラリファイルは通常のスパイスモデルと同じなので、通常のテキストエディターでも開いて編集する事ができます。
受動部品のライブラリの編集
受動部品のライブラリファイルを開くと、下図の様な表が表示されます。
ライブライの編集メニューは、右クリックでポップアップします。
(ライブラリ編集メニュー)
以下の編集メニューがあります。
Insert:現在の行に部品を追加します。
Delete:現在の行の部品を削除します。
Modify:現在の行の部品のパラメータを編集します。
Add:最終行に部品を追加します。
Sort+Unique:ライブラリの部品の重複を削除しソートします。
Cut:現在の行の部品をカットします。
Copy:現在の行の部品をコピーします。
Paste:現在の行に部品をペーストします。
最終行に部品を追加したい場合は、上記の”Add”を選択するか、最終行を選択してダブルクリックします。
フィライト・ビーズのライブラリ
“Insert”(挿入)、”Modify”(編集)、”Add”(追加)を選択すると”Inductor Database Record”が表示されます。
(Inductor Database Record)
必要に応じて記入・編集して、”OK”ボタンをクリックします。
Manufacturer:メーカー
Part Number:型番
Inductance[μH]:インダクタ値
Peak Current[A]:ピーク電流
Series Resistance[Ω]:直列抵抗
Parallel Resistance[Ω]:並列抵抗
Parallel Capacitance[pF]:並列容量
容量のライブラリ
“Insert”(挿入)、”Modify”(編集)、”Add”(追加)を選択すると”Capacitor Database Record”が表示されます。
(Capacitor Database Record)
必要に応じて記入・編集して、”OK”ボタンをクリックします。
Manufacturer:メーカー
Part Number:型番
Type:容量のタイプ
Capacitance[μF]:容量値
Voltage Rating[V]:定格電圧
RMS current Rating[A]:交流定格電流
Equiv. Series Resistance[Ω]:等価直列抵抗
Parastic Series Inductance[nH]:寄生直列インダクタ値
インダクタのライブラリ
“Insert”(挿入)、”Modify”(編集)、”Add”(追加)を選択すると”Inductor Database Record”が表示されます。
(Inductor Database Record)
必要に応じて記入・編集して、”OK”ボタンをクリックします。
Manufacturer:メーカー
Part Number:型番
Inductor[μH]:インダクタ値
Peak Current[A]:最大電流値
Series Resistance[Ω]:直列抵抗
Parallel Resistance[Ω]:並列抵抗
Parallel Capacitance[pF]:並列容量
抵抗のライブラリ
“Insert”(挿入)、”Modify”(編集)、”Add”(追加)を選択すると”Resistor Database Record”が表示されます。
(Resistor Database Record)
必要に応じて記入・編集して、”OK”ボタンをクリックします。
Manufacturer:メーカー
Part Number:型番
Resistance[Ω]:抵抗値
Power[W]:電力定格
Tolerance[%]:精度
SPICEモデル形式のライブラリ編集
バイポーラ・トランジスタ、ダイオード、JFET、MOSのライブラリは、SPICEモデル形式です。LTspiceあるいは、テキストエディターでファイルを開いて編集していきます。部品を追加したい場合は、SPICE形式のモデルを記述すれば、部品の追加登録ができます。
バイポーラ・トランジスタのライブラリ
ダイオードのライブラリ
JFTのライブラリ
MOSトランジスタのライブラリ
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