MPL(Mozilla Public License)は修正BSDライセンスとGPLの特徴を合わせ持つライセンスで、プロプライエタリとオープンソースのバランスを重視した内容になっています。
MPLライセンスの概要
初期の1.0から1.1、2.0と2度改訂されており、2012年1月に発表された2.0では、ライセンス文の簡素化、GPL等の他ライセンスとの相互運用性向上、特許保護等が盛り込まれています。
MPLのコードはMPLでライセンスし、ソースコードの状態で利用可能であることが義務として求められる一方、他ライセンスのファイルやプロプライエタリなファイルと組み合わせることも可能です。以上の特徴から、MPLはビジネス、オープンソースコミュニティ双方で利用に配慮したライセンス形態と言えます。
特許を含まない場合、MPLでライセンスされたコードの利用、改変、再配布は自由ですが、特許で保護されたコードを含む場合には、利用、販売等は可能であるものの、改変は特別な許可がない限り認められません。また、MPLでは被許諾者に対して貢献者の商標関連の権利は付与されません。
MPLの互換性
MPLは、Free Software Foundation(FSF)からフリーソフトウェアライセンス、Open Source Initiativeからオープンソースライセンスの両方の承認を受けており、他ライセンスとの互換性が高い事が特徴の一つです。MPL 2.0は、Apacheライセンスおよび特別な留保がない限り、GPLv2.0、LPGLv2.1、AGPL(Affero GPL)v3.0およびそれ以降と互換性があります。
MPL 2.0ライセンスの注意事項
実際に、MPL 2.0のソースコードを作成する際の注意事項をまとめておきます。
【義務】
・著作権情報の表示
・ソースコードの開示(MPL部分のみ)
【許可】
・商用利用
・修正および(再)配布
・サブライセンス
【禁止】
・トレードマークの使用
【その他】
・無保証(ソースコード作成者の免責)
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