Eagle 7 Mac版でパネライズ(アレイ)する方法について解説します。
Eagleでのパネライズ(アレイ)
パネライズ(アレイ)とは、一枚のボード図中に複数のPCBデザインを並べて配置する事です。Eagle 7 Mac版には、ボード図中に他のボード図パターンを、インポートして配置する機能はありません。よって実際はデータをマニュアル作業でコピーアンドペーストして配置していく事になります。パネライズ(アレイ)で事前に注意しておく点としては、以下の項目が挙げられます。
(1)ボード図パターンの部品について、スマッシュしておく必要がある。
(2)アレイ後にDRCを行いたい場合は、デザインルールを統一しておく。
パネライズ用プロジェクトの準備
まず各ボード図を面つけするパネライズ用のプロジェクトを、コントロールパネルのNew Projectで作成しておきます。
プロジェクトフォルダが作成されるので、任意の名前に変更します。
右クリック→New→Boardを選択してボード図を作成します。
File→Save as…を選択します。
Save asメニューが表示されるので、作成したボード図に任意の名前をつけて保存します。
パネライズ用のボード図がプロジェクトフォルダに保存されます。
これで、パネライズ用のボード図の準備は完了です。
コピー元のボードでの作業
パネライズするコピー元のボード図で幾つかの作業が必要なので、ボード図を開きます。
先ほど述べた様に、ボード図の部品をスマッシュしておく必要があるので、ボード図ウインドウ左側のSmashアイコンをクリックし、スマッシュしておきます。
メニューのTools→Panelize…を選択します。
作業概要が表示されます。大きな変更は、tNameとbNameのオブジェクトをレイヤー番号を125と126に複製する事です。
Executeボタンをクリックすると変換が開始されます。
(Board File with Layer 125, 126)
ウインドウ左側のLayer Settings…アイコンをクリックします。
Displayメニューで、Allボタンをクリックし全てのレイヤーを表示しておきます。
ウインドウ左側のGroupアイコンをクリックします。
パネライズするボード図の範囲を左クリック後、ドラッグして指定します。
(Left-click&drag to define group)
ウインドウ左側のCopyボタンをクリックします。
コピーアンドペーストの基準点が判りやすくなる様に、ボード図の左下(X=0, Y=0)にマウスのカーソルを合わせます。
その位置で、右クリックしてCopy: Groupを選択します。
Errorメッセージが表示されますが、OKボタンをクリックして先に進みます。
ボード図を閉じます。Warningメッセージが表示されるので、Noボタンをクリックして終了します。
以上でコピー元ボードでの作業は終了です。
パネライズ用ボードでの作業
先ほどコピーしたボード図データをペーストして配置していきます。パネライズ用のボード図データを開こうとすると、警告が表示されます。
OKボタンをクリックして先に進みます。ボード図が開いたら、ウインドウ左側にあるPasteアイコンをクリックします。
カーソルを配置位置に移動して左クリックするとボード図データを配置する事が出来ます。
この例では、同じボード図データを2枚並べてみます。2枚目の配置位置で、同様に左クリックします。この例では、1行2列にボード図をパネライズ(アレイ)しました。
ウインドウ左側の、Layer Settings…ボタンをクリックします。
レイヤー25(tNames)とレイヤー26(bNames)のみ表示します。
レイヤー25、26のみ表示されます。Eagle 7 Mac版の仕様では、部品番号の重複は許されず自動的に番号が割り振られています。
ウインドウ左側のGroupアイコンをクリックします。
左クリック後ドラッグして、レイヤー25、26の全てのテキストを選択します。
(Left-click&drag to define group)
ウインドウ左側のDeleteアイコンをクリックします。
右クリック→Delete: Groupを選択し、選択した全てのオブジェクトを削除します。
全てのレイヤーを表示させてみます。
2×1のアレイの完成です。
幾つか違うボード図のアレイを行いたい場合は、上記の作業を繰り返します。
まとめ
Eagle 7 Mac版のPanelizeのコマンドは、レイヤー25、26をの部品番号を125、126に変える処理が主で、部品番号が自動的に割り振られるのを防ぐ事を目的にしています。また、実際にボード図データをアレイする機能ではなく、コピーアンドペーストして作業する必要がある事を憶えておきましょう。
Sponsored Link