LTspice入門:Mac版コントロールパネルSPICEタブの設定

Mac版 LTspiceのコントロールパネルでは、様々な設定を行う事ができます。コントロールパネルには、6つのタブがあり各カテゴリの設定メニューがありますが、今回は、SPICEタブについて取り上げていきたいと思います。

コントロールパネルは、Control Panelのアイコンから開く事ができます。なお、アイコンやメニューについては、記事「LTspice入門:Mac版のインターフェース」を参照して下さい。

コントロールパネルのSPICEタブは、次の様な画面となっています。

(Control Panel: SPICE)
ltmac_cont_sch_spice_1

以下、各々の設定項目を見ていくことにしましょう。

Default Integration Method
シミュレーションのデフォルト積分方法を、trapezoidal、modifieded trap、Gearの中から選択します。

Default DC Solution Methods
DC(直流)動作点解析の際、NoOpiter、Skip gmin steppingのオプションを採用する場合には、チェックを入れ有効化します。

SPICE Engine
SPICE Engineの欄には、3つの設定項目があります。

Solver
シミュレーション計算の解法として、Normal、Alternateの2種類の方法を選択する事ができます。Alternateは、Normalより通常、2倍の時間が必要ですが、内部精度は、1,000倍程度高い傾向があります。なお、Solverの選択は、.OPTIONSコマンドでは行えません。

Max Threads
LTspice Mac版では、使用しているパソコンのCPUコア数によって、最大スレッド数を自動検出します。検出値より大きくする事はできませんが、小さく設定すると、より長いシミュレーション時間が必要になります。

Matrix compiler
(off)、pseudo code、object codeの中から選択できますが、通常、デフォルトのobject codeに設定しておきます。

Tolerance(許容精度)とCapacitance、Conductanceに関する設定

gmin
全てのPN接合に加えられるコンダクタンスの値で、

.OPTIONS gmin = [設定値]

の構文でも指定する事ができます。

abstol
電流の絶対誤差の許容値で、

.OPTIONS abstol = [設定値]

の構文でも指定する事ができます。

reltol
相対誤差の許容値で、

.OPTIONS reltorl = [設定値]

の構文でも指定する事ができます。

chgtol
絶対電荷の許容値で、

.OPTIONS chgtol = [設定値]

の構文でも指定する事ができます。

trtol[*]
トランジェント誤差の許容値で、

.OPTIONS trtol = [設定値]

の構文でも指定する事ができます。

volttol
絶対電圧の許容値で、

.OPTIONS vntol = [設定値]

の構文でも指定する事ができます。.OPTIONSで指定する場合は、なお、Volttolではなく、vntolとなります。

sstol
steady-state検出の相対誤差で、

.OPTIONS sstol = [設定値]

の構文でも指定する事ができます。

mindeltagmin
Gmin Steppingの繰り返し回数で、

.OPTIONS mindeltagmin = [設定値]

の構文でも指定する事ができます。

その他の設定

Accept 3K4 as 3.4K[*]
この設定を有効化すると、3.4Kを3K4と表記する事が可能になります。

なお、以上の項目は、Reset to Default Valuesボタンをクリックすることで、デフォルト設定に戻す事ができます。

→その他のLTspice関連情報

Sponsored Link