今回は、EagleのDRCについて取り上げたいと思います。
DRCとは、配線間の間隔など基板製造のデザイン・ルールを守ってボードが設計されているかチェックする検証です。
DRCの設定メニューを表示
DRCのメニューを表示して、デザイン・ルール・チェックを開始するには、ボード図ウインドウの左下の”DRC”ボタンをクリックします。
DRCの設定メニュー
設定メニューは幾つかのタブに分かれています。順番に見ていきましょう。
“File”タブ
デザイン・ルールの設定は、
・ファイルへ保存
・ファイルから読み込み
する事が出来ます。このタブでは、それらの操作を行います。
デザインルールの他のタブが実際のルール・チェック項目になります。
“Clearance”タブ
配線―配線間や配線―パッド間の間隔などのルール設定を行います。
“Distance”タブ
配線―基板外周間やドリル穴間の距離等を設定します。
“Sizes”タブ
最小配線幅や最小のドリル穴径等を設定します。
“Supply”タブ
ベタ・パターン中にあるパッド等の周りのパターン抜き設定を行います。
“Masks”タブ
ソルダー(クリーム)マスクやレジスト(ストップ)マスク関連の設定を行います。
DRCの実行
全ての設定が終了したら、”Check”ボタンをクリックします。
結果の確認と修正
エラーがある場合
エラーのリストを表示するウインドウが表示されます。
各エラーを修正して、再度DRCを実行します。
エラーがない場合
エラーがなくなると、エラーのリスト表示ウインドウは現れず、ボード図ウインドウの左下に、”DRC: No errors”と表示されます。
実際の運用
DRCの設定項目は非常に多いので、実際は次の様に運用していきましょう。
(1)基板屋さん提供の設定ファイルで設定する。
EagleのDRC設定用ファイルが多くの基板屋さんから配布されているので、これを入手して、”File”タブから読み込みます。
(2)上記(1)のファイルを必要に応じて変更する。
幾つかの基板屋さんに発注できる様に共通化したルールなどを作成したい場合は、元となるDRC設定ファイルを必要に応じて編集し、”File”タブで自分用のルールとして保存し使用していきます。
以上の様に、全てのルールを一から自分で設定すると手間もかかりますし、間違いをする可能性も高いので、まず自分が良くつかう基板屋さんの設定フィイルあるいは、似たデザイン・ルールの基板屋さんが提供するEagleの設定ファイルを入手して、これを利用していきましょう。この手順については、次回以降で取り上げたいと思います。
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