Mac版LTspiceのシミュレーションでは、様々なタイプの電源で波形を発生させる必要があります。
そこで今回は、各種電源のプロパティ設定について取り上げたいと思います。
電源のプロパティ
電源の回路図への配置は、通常の部品の配置を同様の手順で行えます。”Right Click”→”Draft”→”Component”メニューを選択します。
“voltage”を選択します。
電圧源のシンボルです。
配置したシンボルを右クリックするとプロパティの設定が行えます。
(簡易メニュー)
デフォルトの設定はDC電源で、以下のパラメータしかありません。
DC電圧源のプロパティ
DC value [V] : DC電圧値
Series Resistance [Ω] : 電源の直列抵抗値
各種電源のプロパティ
各種電源を選択したり、その他の詳細設定を行う場合は、”Advanced”ボタンをクリックします。
(R Click→Advanced)
以下、各種電源と設定プロパティを確認していきましょう。
(Voltage Souce: DC)
DC電圧源です。以下の設定項目があります。
DC value [V] : DC電圧値
(Voltage Souce: PULSE)
パルス電源です。以下の設定項目があります。
Vinitial [V] : イニシャル値
Von [V] : ON値
Tdelay [s] : 動作開始までの遅延時間
Trise [s] : ONするまでの立ち上がり時間
Tfall [s] : OFFするまでの立下り時間
Ton [s] : ON時間
Tperiod [s] : 一周期の時間
Ncycles : 繰り返し数(指定したい場合は記入)
(Voltage Source: SINE)
SINE波電源です。以下の設定項目があります。
DC offset [V] : オフセット電圧値
Amplitude [V] : 振幅値
Freq [Hz] : 発振周波数
Tdelay [s] : 動作開始までの遅延時間
Θ [1/s] : ダンピング係数。指数的に減衰します。
Φ [deg] : 位相差。90度を指定すればcosinとなります
Ncycles : 繰り返し数(指定したい場合は記入)
(Voltage Souce: EXP)
指数パルス波電源です。以下の設定項目があります。
Vinitial [V] : イニシャル値
Vpulsed [V] : 波形の最大値。
Rise Delay [V] 波形(パルス)が立ち上がるまでの遅延時間
Rise Tau [s] : 立ち上がり時の時定数
Fall Delay [s] : 波形が経ち下がるまでの遅延時間
Fall Tau [s] : 立下り時の時定数
(Voltage Souce: SFFM)
Single Frequency FM波電源です。以下の設定項目があります。
DC offset [V] : オフセット電圧値
Amplitude [V] : SINE波形の振幅
Carrier Freq [Hz] : キャリア周波数
Modulation Index : モジュレーション・インデックス
Signal Freq [Hz] : 信号周波数
(Voltage Souce: PWL)
Piece-Wise Linear波電源です。(時間,電圧値)のリストを直線で結んだ波形になります。以下の設定項目があります。
time(n) [s] : n時点の時間
value(n) [V] : n時点の電圧値
(Voltage Source: PWL FILE)
PWF FILE電源です。PWLの波形ポイントをファイルで指定したものになります。
共通項目
以下は、共通の設定項目です。
Small signal AC analysis(.AC)
小信号解析用のパラメータです。
AC Amplitude : AC波形の振幅
AC Phase : AC波形の位相
Parasitic Properties
寄生抵抗や容量のパラメータです。
Series Resistance [Ω] : 直列抵抗値
Parallel Capacitance [F] : 並列容量
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