Eagle 7入門:パネライズ(アレイ)

Eagle Ver.7でパネライズ(アレイ)する方法について解説します。

Eagleでのパネライズ(アレイ)

パネライズ(アレイ)とは、一枚のボード図中に複数のPCBデザインを並べて配置する事です。Eagle Ver.7には、ボード図中に他のボード図パターンを、インポートして配置する機能はありません。よって実際はデータをマニュアル作業でコピーアンドペーストして配置していく事になります。パネライズ(アレイ)で事前に注意しておく点としては、以下の項目が挙げられます。

(1)ボード図パターンの部品について、スマッシュしておく必要がある。
(2)アレイ後にDRCを行いたい場合は、デザインルールを統一しておく。

パネライズ用プロジェクトの準備

まず各ボード図を面つけするパネライズ用のプロジェクトを、コントロールパネルのNew Projectで作成しておきます。

(New Project)
eagle720_panelize_1

プロジェクトフォルダが作成されます。

(Project Folder)
eagle720_panelize_2

右クリック→New→Boardを選択してボード図を作成します。

(New→Board)
eagle720_panelize_3

File→Save as…を選択します。

(File→Save as…)
eagle720_panelize_4

Save asメニューが表示されるので、作成したボード図に任意の名前をつけて保存します。

(Save as)
eagle720_panelize_5

パネライズ用のボード図がプロジェクトフォルダに保存されます。

(Board File)
eagle720_panelize_6

これで、パネライズ用のボード図の準備は完了です。

コピー元のボードでの作業

パネライズするコピー元のボード図で幾つかの作業が必要なので、ボード図を開きます。

(Open)
eagle720_panelize_7

先ほど述べた様に、ボード図の部品をスマッシュしておく必要があるので、ボード図ウインドウ左側のSmashアイコンをクリックし、スマッシュしておきます。

(Smash)
eagle720_panelize_0

メニューのTools→Panelize…を選択します。

(Tools→Panelize…)
eagle720_panelize_8

作業概要が表示されます。大きな変更は、tNameとbNameのオブジェクトをレイヤー番号を125と126に複製する事です。

(Eagle: Descriptions)
eagle720_panelize_9

Executeボタンをクリックすると変換が開始されます。

(Board File with Layer 125, 126)
eagle720_panelize_10

ウインドウ左側のLayer Settings…アイコンをクリックします。

(Layer Settings..)
eagle720_panelize_11

Displayメニューで、Allボタンをクリックし全てのレイヤーを表示しておきます。

(Display)
eagle720_panelize_12

ウインドウ左側のGroupアイコンをクリックします。

(Group)
eagle720_panelize_13

パネライズするボード図の範囲を左クリック後、ドラッグして指定します。

(Left-click&drag to define group)
eagle720_panelize_14

ウインドウ左側のCopyボタンをクリックします。

(Copy)
eagle720_panelize_15

コピーアンドペーストの基準点が判りやすくなる様に、ボード図の左下(X=0, Y=0)にマウスのカーソルを合わせます。

(Set Cursor at X=0, Y=0)
eagle720_panelize_16

その位置で、右クリックしてCopy: Groupを選択します。

(Right Click→Copy: Group)
eagle720_panelize_17

Errorメッセージが表示されますが、OKボタンをクリックして先に進みます。

(Error)
eagle720_panelize_18

ボード図を閉じます。Warningメッセージが表示されるので、Noボタンをクリックして終了します。

(Warning: No)
eagle720_panelize_19

以上でコピー元ボードでの作業は終了です。

パネライズ用ボードでの作業

先ほどコピーしたボード図データをペーストして配置していきます。ウインドウ左側にあるPasteアイコンをクリックします。

(Paste)
eagle720_panelize_20

Warningが表示されますが、OKボタンをクリックして先に進みます。

(Warning)
eagle720_panelize_21

カーソルを配置位置に移動して左クリックするとボード図データを配置する事が出来ます。

(Left-click to place object)
eagle720_panelize_22

この例では、同じボード図データを2枚並べてみます。2枚目の配置位置で、同様に左クリックします。

(Paste next board)
eagle720_panelize_23

1行2列にボード図をパネライズ(アレイ)しました。

(2×1 Array)
eagle720_panelize_24

ウインドウ左側の、Layer Settings…ボタンをクリックします。

(Layer Settings…)
eagle720_panelize_25

レイヤー25(tNames)とレイヤー26(bNames)のみ表示します。

(Display tNames and bNames)
eagle720_panelize_26

レイヤー25、26のみ表示されます。Eagle Ver.7の仕様では、部品番号の重複は許されず自動的に番号が割り振られています。

(Top and Bottom Name)
eagle720_panelize_27

ウインドウ左側のGroupアイコンをクリックします。

(Group)
eagle720_panelize_28

左クリック後ドラッグして、レイヤー25、26の全てのテキストを選択します。

(Left-click&drag to define group)
eagle720_panelize_29

ウインドウ左側のDeleteアイコンをクリックします。

(Delete)
eagle720_panelize_30

右クリック→Delete: Groupを選択し、選択した全てのオブジェクトを削除します。

(Right Click→Delete: Group)
eagle720_panelize_31

全てのレイヤーを表示させてみます。

(Display: All)
eagle720_panelize_32

2×1のアレイの完成です。

(2×1 Array Board)
eagle720_panelize_33

幾つか違うボード図のアレイを行いたい場合は、上記の作業を繰り返します。

まとめ

Eagle Ver.7のPanelizeのコマンドは、レイヤー25、26をの部品番号を125、126に変える処理が主で、部品番号が自動的に割り振られるのを防ぐ事を目的にしています。また、実際にボード図データをアレイする機能ではなく、コピーアンドペーストして作業する必要がある事を憶えておきましょう。

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